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2016/11/19(土)

体幹の深部筋レビュー

カテゴリー:整体ブログ :11年間の臨床経験から得られた慢性腰痛への答え

 
唯一のお城、2畳のお城より、
 
本日は体幹のインナーマッスルの種類と機能に関して、文献的な報告を基にわかっていること、わかっていないことをシェアしようと思います。
 
よく、体幹を安定させるために「腹圧を高めよう」などと言うことがあります。これは腹腔(一番下の肋骨から骨盤の上縁ぐらいまでの空間)内の圧力を高める事で、剛性が高まり体の中心部の安定を促すものです。
 
この腹腔は、上面を「横隔膜」、前面から側面を「腹横筋」、後面を「多裂筋」、下面を「骨盤底筋」で覆われています。
 
それぞれについて解説していきます。
 
横隔膜・・・呼吸をする際に重要な筋肉。それとは別に動作に先んじて機能すると言われているが、明確な証明はない。
 
腹横筋・・・腹部の最深部に横方向に走行する筋肉。腹横筋の収縮により、骨盤の安定性(仙腸関節の適合性)が得られる(Richardsonら,2002)。また、動作に先んじて働く事で、筋膜のつながりのある腰背部の筋肉の収縮を促して体幹の安定性を獲得する。腰痛患者において、腹横筋の収縮のタイミングが遅れる事は様々な研究者によって指摘されている(Hodgesら1996,1998,Moseleyら2004,2005,Tsaoら2007)が、明確な原因は不明。一方、Bakerら(2006)によると、腹横筋のみの働きでは腰部の安定性は得られないとされている。
 
多裂筋・・・体幹を捻る動作に関連がある。多裂筋も動作に先んじて収縮するとされている(Moseleyら2002)。片側に腰痛がある患者の場合、腰痛のある側の多裂筋が痩せている(筋肉の萎縮)ことが指摘されていて多裂筋のセクササイズにより改善されることが報告されている(Hidesら1996)。
 
骨盤底筋群・・・民間療法でこの筋群を鍛えることによる効果が取り沙汰されている。実際、Critchleyら(2002)らによると、骨盤底筋を同時に収縮した方が腹横筋の収縮が効率よくなされることを報告した。しかし、研究・文献的には骨盤の安定性(仙腸関節の適合性)が増す可能性は示唆されたものの、疑問点が多く今後の研究が待たれる。
 
腹圧(腹腔内圧)を上げることが、体幹の安定性を獲得する上で重要である事は事実のようです。そして、腰痛の方は上記に挙げた筋群の働くタイミングが遅れている可能性があります。
 
改善を目指す上で、上記の筋群は単独ではあまり意味がなく、協働する事で体幹の安定性が増すようです。
 
腰痛を改善していくためには、まずはこれらの筋群の使い方を再学習し、その活動を担保した上での動作訓練が必要になります。
 
各筋群の再学習の仕方は、過去のブログで紹介したものでカバーできると思います。是非試していただき、腰痛のない生活を取り戻していただけることを切に願っています。
 

 

 

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