2017/11/25(土)
運動が体に良いって本当⁉︎
カテゴリー：整体ブログ ：11年間の臨床経験から得られた慢性腰痛への答え
唯一のお城、２畳の書斎より、
先日、ある組合さんの依頼で、『運動と健康』について講演依頼をいただきました。
そこでの内容をシェアしようと思います。
巷では、運動を推奨する声が多く聞かれます。
本当に運動は体に良いんでしょうか？
結論としては、良いんです！しかもすごく良いんです！
確かに、運動によって体全体に好影響が生じることは運動生理学的に証明されています。
血圧低下、血糖値コントロール、体脂肪燃焼、筋力アップ・・・
以上は“身体”に及ぼす影響です。
でも運動によって好影響を受けているのは“身体”だけではないんです。
実は“脳”にも驚くほど良い影響があるのです。
運動することで脳に良い影響が起こるという研究は、数十年前からありました。
ですが、実際の現場で実施された例は少ないです。
そんな中、アメリカのとある高校での取り組みが革命を起こします。
それは『0時限体育』というもの。
これは、1時限目の授業が始まる前に最大心拍数の約85％でランニングをする という取り組みです。
この取り組みにより、読解力テストの成績が通常授業だけの生徒よりも向上していました（10％↑vs17％↑）。
また、1999年のTIMSSで世界1位の成績だったそうです。
もう一例。
アメリカのあるスラム街の小学校にて。
毎日45分のエアロビクスを取り入れたことによって、暴力事件（228→95件）や問題行為（67％↓）が激減しました。
このように、運動には体に良い影響があるばかりでなく、認知面や感情面にも好影響を及ぼすことが報告されています。
また、それらを裏付けるように運動によって脳細胞に変化が起こりうるとする研究も散見されます。
2011年、ピッツバーグで行われた研究では、有酸素運動をしている人たちは、そうでない人たちと比較して、記憶を司る海馬という大脳の一部が２％ほど大きいという報告があります。
さらに、アメリカ、イリノイ大学のアーサー・クレイマーらの実験では大変興味深い結果が出ました。
普段運動をしない60〜79歳の人が半年間ウォーキングすることで、海馬だけでなく前頭葉・側頭葉の皮質面積が増加したのです。
このように、現代のトレンドは、運動によって“老化を防ぐだけではなく、逆行する”可能性も示唆されています。
改めて、運動と人間の可能性にため息が出ます。。。
次回は、運動によって人体の脳細胞では何が起きているのかをシェアしたいと思います。
そして、腰痛予防にもなるエクササイズを提案していいきます。
こちらもお楽しみに。
P.S.
脳細胞の可能性について、最後にもう一つ勇気をもらえるお話をして終わりにしたいと思います。
アメリカミネソタ州に一人の修道女がいました。バーナデットというその修道女は、とても勤勉で、神の教えの他に社会問題なども積極的に学び合ってきました。そしてバーナデットは、こちらで行われる認知テストで常にトップ10に入る優秀さでした。
この修道女では、亡くなった後に医科学発展のため脳を提供していました。バーナデットの脳も提供して調べたところ、驚くべきことが判明しました。
なんと、バーナデットの脳は、重度のアルツハイマー病患者と同じくらい大脳の神経原線維変化が見られました。また、バーナデットは、アルツハイマー病患者の40％が保有しているというアポE4変異体という遺伝子の保有者でもありました。
大脳はボロボロでも、神経回路の代替戦略の可能性を示したエピソードです。
—平野 充
慢性腰痛専門、整体院「栄花」-EHANA-
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