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2017/04/18(火)

サイコー(再考)! アイシング。  その1(1/2)

カテゴリー:スポーツブログ:プロから育成まで、身体運動を科学する

 

トレーニングキャンプ会場、控え室にて、

 

先日、帯同するチームに向けて「アイシング」について話をしてきました。

 

内容は、

1.アイシングと応急処置の考え方・実際

2.外傷発生以外のアイシング・クーリングの考え方

 

です。

 

これらの話をする上で、大前提として生体組織のヒーリングプロセスを理解することが重要です。

 

⓪組織治癒

組織に何らかのストレスがかかり損傷すると、(1)炎症反応(2)繊維増殖(3)再造形と成熟、という過程をたどります(組織、扱い方によって各期の長さは変わる)。

(1)炎症反応;組織損傷により出血が起こると、直ちに血液中の血小板が損傷部分に集まって出血を止めようとします。この時に、後の新しい組織の基となるサイトカインによって腫れや熱感、痛みなどの炎症が起きます。その際、感染と戦ったり、死んでしまった組織を吸い込むために白血球が送り込まれます。

(2)繊維増殖;炎症期に続いて、修復される組織の基となる細胞(線維芽細胞)が増えます。この時期には、脆弱な組織の基(肉芽)に新しい血管が生成され、修復が開始します。

(3)再造形と成熟;正常な組織はコラーゲンという物質によって形成されてますが、この時期にはコラーゲンが増加しますが、配列もバラバラで強度も低いです(瘢痕)。この後、適度な伸張・短縮を繰り返すことで、コラーゲンの配列・強度が増して修復が完了します。

 

1.アイシングと応急処置の考え方・実際

バスケットに限らず、様々なスポーツにケガはつきもの。骨折や脱臼、アキレス腱断裂など明らかなスポーツ外傷は、知識のない人が触れるのはかえって危険です。安全な場所に離れて安静を保ちつつ、専門家が到着するのを待ちましょう。

 

それ以外でよく遭遇するスポーツ外傷、例えば足首の捻挫、大腿部打撲など。これらは、程度の差こそありますが、処置を間違えると選手に大きな不利益を被ることになります。

 

足首の捻挫(足関節靭帯損傷)であれば、靭帯が緩んだ状態もしくは脆弱な治癒により、いわゆる「捻挫グセ」になりやすいです。

 

そのメカニズムは、靭帯(上記のヒーリングプロセス)の治癒過程にヒントがあります。

捻挫(靭帯損傷)→組織出血→炎症とともに血液中のマクロファージが損傷組織を貪食→組織の赤ちゃん(肉芽)に血管新生→かさぶた様組織(瘢痕組織)がなくなった部分を埋める→靭帯の基となるコラーゲンが入り込む→コラーゲンの配列整う→強度増強→治癒

となるのですが、下線部の炎症期〜繊維増殖期で無理に動いてしまったり、初期対応が悪いと、組織の修復がスムーズに行われません(腫れが長引いたり、むくんでしまうことで低酸素状態になります)。また、腫れが長く続くということは、損傷部位以外の周り組織にも損傷が広がってしまうのです。応急処置の目的は、炎症期を極力短くして、組織の修復が速やかになるように促すことです。そのために、アイシングで血管を収縮させて、出血を抑えるのです。

さらに、靭帯の治癒を早めるために、切れた靭帯断端を近づけておくことが重要です。

その後の、修復靭帯への適度な負荷も重要ですが、まずは現場ですぐにできる応急処置が正しく行われる必要があります。

 

基本的に急性の外傷であれば、どの組織でも同様な処置が必要になります。

通称「モモカン」も同じです。一部、肉離れと同様に考えてもいいです。

この時にも、組織の治癒、損傷悪化防止のために応急処置が必要です。

 

ところで、現場でできる応急処置で「RICE」処置があります。

僕はRICEの中でも特にC;compression(圧迫)を最優先しています。

まずは、損傷部位を圧迫することで出血を最小限にするためです。圧迫している間に安全な場所への移動とアイシングの準備をしてもらいます。

印象論ですが、しっかり圧迫とアイシングが実施されていれば、翌日以降のプレーへの影響をかなり抑えることができます。

最低限の処置として、知っておいていただけたらと思います。

 

続く、、、

 

 

 

 

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